12. 地上で
12 – 1 地上で
ひと風にあおられて、三人とも地上に無事に着地成功した。
「さぁ、着いたよ。」 チンチラが言う。
大空を彼方に向かって飛んでいくマ・ジェニィを三人で眺めていた。
「いつだってスッゴク高く飛ぶね。」
「僕達のジェニィ、自由の鳥。 僕達の素敵な旅は、君のおかげだよ。」
「自由という言葉は、君のためにある。 メルベユーの大鷲!」
「とうとう僕達の父上に会えなかったね。さびしい。」とリュネール。
「けれど、多くの愛に出会えた。 哲学者は僕達にやさしい思い出を残してくれた。
まるで昨日のことのよう。」とソレール。
「・・・・大切な古くからの親友、生涯いつだって素晴らしい。
腕を組みあって、愛おしい日々。・・・・・
どんな鳥も、僕達の想像力より高くは飛ばない。」
リュネールが歌いだす。
「結局のところ、ネヴァーランドって何処だったのだろう?」
ソレールが呟く。
野分 迷路パズル
12 – 2 再会
「ワオワオ。」 「ワオワオ。」 「ワオワオ。」
「シァン・シァンの鳴き声が聞こえた。」 ソレールが言う。
「えっ!なに? 幻でしょ。」 リュネールが答える。
「シ~ッ!」 ソレールが黙ってと合図する。
「ワオワオ。」
もうすっかり大きくなったタック・タックが大喜びで道を駆け寄ってくる。
「君をルテティアに残してくるべきではなかった。」
ソレールは幸福に泣き始める。
「もう離れないよ。」
3人で再会! おめでとう! よくやった!
( PJ006 )